特別産業廃棄物管理責任者講習会に来た 【追記有】
今日もまた勉強会=研修だ。特別産業廃棄物管理責任者講習会に来ている。場所は歴史博物館の向い、難波宮前の農林会館。5階ホールからは難波宮が一望できる。良い眺め。
講習会は特別管理産業廃棄物を管理する者のためのもの。修了試験合格後は特別管理産業廃棄物管理責任者に登録できる。自分の業務では、PCBがそれだ。古いで電気設備に使われていたPCB含機器の管理だ。処分を待つ撤去された機器を台帳管理する責任者というわけだ。実際はオーナーが管理するんだけれど、施設管理業務を請け負う我々にも管理できる体制を整えておくのが目的。電気主任技術者としてはPCBの管理は切っても切り放せないのが実情だ。

さて、講習会の内容だ。
産業廃棄物の定義と特別管理産業廃棄物の定義。その管理の必要性、法体系、運用、について学ぶ。よく知っている(と思っている)PCB廃棄物だけでなく、いわゆる産業廃棄物、特別管理産業廃棄物全般の話で進めらえるので聞き慣れない用語や法体系の話は興味深くしかし眠い。
最後に効果検証試験があるので真剣に聞いている。結構面白いネタもある。
講義内容は帰ってから書くことにする。
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講習会概要 2010/03/19 19:40-23:05追記
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産業廃棄物と一般廃棄物
・一般廃棄物は、市町村の区域内で処理することが原則。処理責任は市町村にある。
・作業廃棄物は、「事業活動」によって生じた廃棄物。法によって20種類に分類される。
事業活動
・事業活動とは、製造業や建設業に限定するのではなく、あらゆる事業活動を指し、商業施設、オフィス、学校、病院、水道事業などの公共事業も含めた広い意味での事業活動。
・事業活動以外は、「家庭活動」。
産業廃棄物の除外
・事業活動による廃棄物全てを産業廃棄物とするのではなく、特定の事業活動においては一般廃棄物と見なす。
・前述の法で定めた20種類のうち、「紙くず」「木くず」「繊維くず」「動植物性残さ」「動物系固形不要物」「動物の糞尿」「動物の死体」の7種類は、特定の事業活動に伴う場合のみ産業廃棄物とする。
・例)製紙工場から出る紙くずは産業廃棄物であるが、商店や病院などから出る紙くずは「事業系一般廃棄物」とし、一般廃棄物として処理する。
特別管理廃棄物
・「産業廃棄物」「一般廃棄物」のうち、爆発性、毒性、感染性、または生活環境にかかる被害を生ずるおそれのある性状を有するモノ(例:PCB、ダイオキシン、廃油、等)をそれぞれ「特別管理産業廃棄物」「特別管理一般廃棄物」として区分する。
・特別管理産業廃棄物は、排出の段階から処理されるまでの間、特に注意して取り扱われるもの。
・特別管理産業廃棄物は、普通の産業廃棄物とは別に処理基準が定められ、その運搬収集、処理を生業とする許可も区分される。
特別管理産業廃棄物(廃油)
・揮発性の高い引火点70℃未満の燃焼性廃油と、有害性の強い廃溶剤を特別管理産業廃棄物としている。
特別管理産業廃棄物(廃酸亜・廃アルカリ)
・PH2以下の廃酸とPH12.5以上の廃アルカリを特別管理産業廃棄物としている。
特別管理産業廃棄物(感染性産業廃棄物)
・感染性産業廃棄物の判断は、「形状の観点」「排出場所の観点」「感染症の種類の観点」から行う。
・医療機材の注射針、メス、ガラス製品の破損した物等は、メカニカルハザードとして感染性産業廃棄物と同等の扱いをする。
・透析等の回路や輸液点滴セットなどの血液等が付着している針が分離できない物は感染性産業廃棄物に該当する。
・血液等やその他の付着の程度が「形状」「性状の違い」「専門知識を有する者の判断」によって感染のおそれがあると判断した場合は感染性産業廃棄物とする。
事業者の責任
・事業者は。その事業活動によって生じた廃棄物を「自ら」の責任において適性に処理しなければならない。
・モノの製造を行う事業者等は、事業活動に伴う産業廃棄物の減量に努める。
・また、その製品が廃棄物となった場合における処理の困難性ついても「自ら」評価するなど、それら製品が廃棄物となった場合に適性に処理されるよう努める。
建設業の産業廃棄物
・建設業(設備工事含む)により生ずる産業廃棄物の処理責任は、元請業者(排出事業者に該当する)が担うのが一般的である。
処理の委託
・排出事業者が特別管理産業廃棄物(産業廃棄物含む)の処理を委託する出来るのは、特別管理産業廃棄物(産業廃棄物含む)処理業者等(収集運搬、処理)であって、委託する業者の許認可の「事業範囲」に含まれる者に委託しなければならない。
・「事業範囲」とは、収集運搬、処理の取り扱う廃棄物の種類と事業の区分をいう。
・排出事業者が特別管理産業廃棄物(産業廃棄物含む)処理の委託をするとき、、収集運搬、処理のそれぞれの委託先と文書によって委託契約(2者間契約)する。
・排出事業者が特別管理産業廃棄物の処理を委託する場合は、委託しようとする者に対して、事前に「廃棄物の種類」「数量」「性状」「荷姿」「取り扱い上の注意」について文書で通知しなければいけない。
2者間契約の遵守
・排出事業者は、収集運搬の委託は収集運搬業の許可を持つ者と、中間処理(再生を含む)の委託は処分業の許可を持つ者と、それぞれ2者間で契約すること。このとき、排出事業者は、委託しようとしている産業廃棄物処理業務が処理業者の事業の範囲に含まれていることを十分確認し、そのものとそれぞれ直接契約を締結し、委託する。
契約書の記載事項
・委託契約書は、法に規定された記載事項が一つでも欠如している場合や、実際に委託された内容と記載事項が異なる場合には、委託基準違反として排出事業者に直接罰則が適用される。
再委託の禁止
・再委託は原則として禁止されている。
・再委託基準(を満たした場合、排出業者があらかじめ承諾している場合は可能とされる。
・委託先が再委託し、さらにその業者が再々委託するなど、再委託を重ねる事態が発生すると、産業廃棄物の処理についてその所在を不明確にしてしまい不適正処理を誘発するそれがあり、業廃棄物処理法の精神に抵触する。
産業廃棄物処理施設の設置
・産業廃棄物処理施設の設置は許可が必要である。
技術管理者の設置
・処理施設の設置者は、技術管理者を置かなければならない。(設置者が兼務する場合は置かなくても良いとされる)
・技術管理者は、施設の維持管理と施設の維持管理を行う他の職員を監督する。
処理施設事故の措置
・特定処理施設に該当する処理施設の設置者は、生活環境上の支所を生ずるような事故が発せした場合、直ちに応急処置を施すとともに速やかに事故状況、講じた措置の概要を知事に届け出る。(速やかとは、10日から1ヶ月以内)
投棄禁止
・法(産業廃棄物処理法)では、「何人も、みだりに廃棄物を捨ててはならない」と規定している。
・平成9年、12年の法改正で、不法投棄に関する罰則規定が創設。法人に対する厳罰化も施行された。
・平成15年の法改正で、不法投棄未遂に対する罰則規定が創設。
・平成16年の法改正で、不法時をする目的で廃棄物を収集運搬した者に対しても罰則が創設。
焼却禁止
・焼却する物が「自己物」か「他人物」かに関係なく、また産業廃棄物、一般廃棄物の区別無く、いわゆる野外での廃棄物の焼却については(法に定める例外を除き)罰則の対象である。
・産業廃棄物処理法に基づく産業廃棄物処理基準に従って(焼却を)行う場合は、例外として認められる。他に、他の法律や風俗習慣上、宗教上の祭司を行う場合などは例外とされる。法による定め。
報告の徴収
・知事等が法の施行に必要な限度に応じて、事業者、特別管理産業廃棄物(産業廃棄物処理を含む)処理施設設置者、処理センター等に対して、廃棄物の保管収集運搬・処分の状況、施設の構造・維持管理状況等、必要な報告を求めることが出来る。
・これを拒否、または虚偽の報告をした者は罰則の対象となる。
立ち入り検査
・知事等が法の施行に必要な限度に応じて、その職員に事業場、処理業者の事務所、産業廃棄物処理施設のある土地・建物に立ち入らせることが出来る。
・これを拒否、またはサンプリングの拒否、妨害、忌避した者は罰則の対象となる。
措置命令
・特別産業廃棄物(産業廃棄物を含む)の処理基準に適合しない処分が行われた場合、知事等は、生活か今日の保全上支障が生じ、または生ずるおそれがあると認められるときは、その支障の除去の措置を講ずるよう命ずることが出来る。
・措置命令の対象者に資力が無く支障の除去が困難であるとき、あるいは排出業者が適正な処理費用を負担していないとき、または不正処理の実態を知っていた場合、知ることが出来た場合、委託契約やマニュフェストの取り扱いが適正な事業者であっても、措置命令の対象に出来る。=処分業者が違法処理を行っていたとき、排出事業者にその支障除去措置命令が下されることがある。
・すなわち、委託先が適正な業者であるか判定し、委託しなさいと言うこと。
罰則
・不適切な処理をした、行為者を罰するほかに、そのものが所属する組織=法人にも罰則を科する(両罰規定)こととしている。
保管施設の掲示板
・産業廃棄物の保管施設には縦横60cm以上の掲示板に、「保管場所の管理者の氏名または名称」「連絡先」保管する廃棄物の「種類」「積み上げる高さ」を記載する。
・石綿含有産業廃棄物を保管する場合は、保管する廃棄物の種類の欄にその旨を記載することが義務づけられている。
保管施設の保管基準
・廃油、PCB汚染物・処理物は容器にいれ密封するなど、揮発防止の措置を講ずる。
・PCB汚染物・処理物は、腐食防止の措置を講ずる。
マニュフェストの法的位置づけ
・排出業者に、最終処分までの処理が適正に行われるために必要な措置を講ずるよう義務づけされている。=マニュフェストの「E票」により、最終処分が確認する仕組みなっている。
特別管理産業廃棄物の帳簿
・特別管理産業廃棄物の種類ごとに、業務区分ごとに応じて必要な記載事項を所定の期限までに記載した帳簿を事業場ごとに作成し、保存しなければならない。
・所定の期限(1年)ごとに帳簿を閉鎖し、閉鎖後5年間保存する。


> Re: 輪人さん
仰せのとおりPCBは、その毒性から使用は禁止されています。しかしながら、その安定性ゆえに、製品の寿命が長くいまだ現役はごく少数でしょうが、更新された設備の内PCBを含む既設機器は撤去後も処分されずに「特別管理産業廃棄物」として、処分される日を待っています。
処分方法も確立されないまま月日が流れ、10~20年間処分を待っているのですね。もしこのPCB含有機器が不法投棄されるとその被害は大変なことになります。(現在では処分方法は確立され、地域ごとに時限立法で処置されることとなっています。このあたりは、本blogのPCB処理施設見学エントリに詳しいです。)
で、受電設備を管理運営するとどうしても、過去に撤去され処理されないまま保管されているPCB含有機器を管理しなくてはいけません。そのために、この「特別管理産業廃棄物管理責任者」の資格が必要なのです。
まさに、便利を取ってきた「ツケ」が後世に残されている実態です。
しかし、「障害物競走」とはうまいこと言いますネ!!
投稿: nobsan | 2010年3月20日 21時42分
PCBって、確か絶縁性や熱安定性が良くって、絶縁油として使われていたのではなかったかしら?で、あればのぶさんのお仕事にはかかせない危険物といったところですかね。
最早新しい機械には使われてはいないと思いますが、昔から使われている機械のは仕方がないといったらいいすぎでしょうか?機械自身の寿命がくるまで、注意深く使い続けるしかないのかもしれません。
アスベストとか、フロンとか、安全だといわれていたものが危険性を指摘され使えなくなる。他にもそのような物はあるでしょう。これはある意味では科学が人類に対して犯した罪。罪といって悪ければつけを後世にまわしてるようなもの。
だからといって、もはや科学とその成果を抜きにしては生活は成り立たない。禁断の木の実を食べてしまったのです。食べたからには走り続けなければならない。
いままでは単純なスピードを競うような競技だった。でも、これからは・・・障害物競走が始まるのかもしれません。
投稿: 世辺輪人@元来は化学屋 | 2010年3月20日 16時12分